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それぞれの役割

こんにちは、過食症専門カウンセリング healingroom Puff の井上です。

このブログでは、8年間摂食障害を患っていた私が寛解に至るまでの経験や治療的なプロセスを

お伝えしています



みなさんは日々を送る中で、「自分の役割」という意識を持っていますか。。

発言や行動に、自分が今置かれている立場やその状況における責任などを自覚しているでしょうか。。

この状況で今自分が言うべきことは何か。。
立場上、自分がやらなければならないことは何か。。

そんな意識を持っているでしょうか。。

おそらく、家族やごく親しい友人などの近い関係にある人と、仕事や組織などの一定あるいは特定の限られた関わり方にある人に対してとでは、その意識にかなり差が出るものなのだろうと思います。

アタマではわかっていても、つい甘えちゃったり頼っちゃったり。。なんてこともありますから

あるいは、誰に対してもあまり差がない、という人もいるかも知れません。。

いずれにしても、その人の「性格」によって意識の違いや“ズレ”が表れるということなのだと思います。

なぜ急にこんなことを言い出したかというと、つい先日、そんなことを考えるきっかけになった出来事があったんです。

家族間のやり取りの中で、みんなと私に温度差があるように感じる出来事があって、私はちょっと立ち止まって「自分の役割」あるいは「それぞれの役割」ということを改めて考えていました

きっかけは私の義父のことです。

義父にはもともと持病があったのですが、それとは別に、最近新たな病気が見つかって、そのことで私たち家族もその病気に向き合い、協力し合って行かなければならない、という状況に置かれました。

今後症状として表れてくることや、準備しておかなければならないことなど、わからないことや心配なことがたくさんあります。

でも何だか、私一人だけが必死になっているような、みんなが私を頼っているような、そんな雰囲気を感じたのです。

それでハッと思い出しました

そうです、この感覚なのです。

私はそうやってつい何でも引き受けてしまう、自分一人で抱え込んで何とかしようとしてしまう、その悪いクセが病気になった原因の一つなのです。。

自分の本来の役割や領域を超えて、何でも引き受けてしまう、背負ってしまう、抱え込んでしまう、そのやり方が心を病気にしてしまったのです。。

ココロの病気もカラダの病気も、治すために必要なことは同じ。

家族みんなが、自分の役割や立場を自覚し、それぞれの“任務”を果たしていくことが、やはり大事なのです。

一人一人の自覚とその姿勢が、それぞれの負担やストレスを軽減させ、また一方では「みんなが一つになっている」という感覚にも満たされるはずです




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“良い子”のアタマと“わがまま”なココロ

こんにちは、過食症専門カウンセリング healingroom Puff の井上です。

このブログでは、8年間摂食障害を患っていた私が寛解に至るまでの経験や治療的なプロセスを

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私はだれかと会話するとき、「アタマではわかっているのに、それにココロが追いつかなくて。。」という表現をよくします。

アタマでは理屈や正論が十分に理解・納得出来ているのに、どうしてもそれに反論や反発する気持ちが出てきてしまって、アタマにココロが追いつかない、というわけです。。

例えばちょっとした交通ルール違反なんかも、その良い例として挙げられるかもしれません。。

「一旦停止」の標識がある交差点で、完全に車を一度停止させなかったったら、それはもう“違反”です

でも、心理としてはどうでしょう。。

信号のない交差点を通過しようとするとき、たいていの人は減速しながら十分な安全確認をし、“ほぼ停止”の状態で車を停止させているはずです

そのまま通り過ぎる人なんているはずがありません

それなのに、「完全に」停まらなかったから、という揚げ足取りのような屁理屈で違反切符を切られてしまうのです

まさに、アタマでは正論だとわかっていても、どうにもココロが追いつかない。。そんな状態です。。

親しい間柄での会話においても、やはりアタマとココロの“ズレ”はよくあります。

例えば夫婦間においての“あるある”で、
妻:「帰りが遅くなるならちゃんと連絡してよっ
夫:「仕事中なんだから連絡なんか出来るわけないだろっ

これも、妻は夫のその言い分をアタマではちゃんと理解しているし、気持ちも納得出来る。。

夫の側もまた、妻のその言い分を理解出来ているし、「申し訳ない」という気持ちもちゃんとある。。

でもやっぱり、アタマにココロが追いつけず、反論してしまったり反抗的な態度をとってしまったりするわけです。。

それはつまり、ココロが満足出来ていないから

ココロもちゃんと満足出来ていれば、アタマとココロは一致します。

以前にもこのブログでお話ししたことがあるのですが、「心の満足」というのはコミュニケーションにおいてとても大切なことなのです。

「心の満足」というのは、「結果」ではなく、それまでの「プロセス」にあります。

つまり、自分の望むとおりの結果が得られなくても、その結果に至るまでに相手が自分のことを理解してくれた、あるいは気持ちに共感してくれた、というプロセスが得られれば、必ずココロは満足するのです

これは、私が摂食障害を回復させるために取り組んできた対人関係療法の中で学び得たもので、実感もあります。

相手に対して自分の主張を抑える必要はありません。

ただ、「こんなことが起こればだれだってそんなふうに感じるよね。。」という理解と共感の姿勢を示す、ということがアタマとココロを一致させるコツかも知れません




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「逃げ」と「諦め」と「受け容れ」

こんにちは、過食症専門カウンセリング healingroom Puff の井上です。

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だれかと会話しているとき、何だか自分の真意が伝わっていない。。と感じること、ありますよね

逆に、相手の側の真意を勘違いしてしまうこともあります。。

相手が自分にとって大切な信頼出来る最も身近な人であるほど、そんなやりとりは残念なものです

私が摂食障害を回復させるために実践を重ねてきた対人関係療法は、まさにそんな残念な会話やコミュニケーションを正していくためのもの。。

せっかくの誠意や思いやりが相手に間違った形で伝わらないように、あるいは相手の心を正しく受け取れるように、どんなやり方で表すのが正しいのか、自分自身で考え、行動を起こせるようになるためのものです。

そのおかげで、私の心もだいぶ成長出来た。。と感じています。

でも最初は、何でもかんでも“正直に”とか“誠実に”ということを意識し過ぎて、少し“面倒くさい感”を放っていたように思います。。

全部正直に伝えなきゃ。。
誠意が伝わるように心を尽くさなくちゃ。。
曖昧なまま放っておいてはダメ。。
ちゃんと確かめて、お互いに安心し合わなくちゃ。。

そんな私の真面目というか、イタイ完璧主義感が、少なからずまわりに負担を負わせていたのだろうと思います。。

確かに、「病気を治す」という目的の下では、そのやり方が正解なのです。

「病気の症状」として自分の心が不安定になっているときには、その理由や原因に向き合い、不安やストレスを取り除くために必要なコミュニケーションから逃げてはいけません。

しかし、ふつうの日常の中で交わすやり取りには、いちいち一つ一つを掘り下げて大きいことにする必要のないものもあります。

時に、ここはひとまず放っておく、というやり方が正解の場面だってあります。

いちいち追求しないけれど、確かめようとはしないけれど、きっとこんなふうに思っているんだろうな。。
こんな言い方をしているけれど、心根は温かい人だとわかっているから大丈夫。。

そんなふうに思えるようになることも、コミュニケーションには大切なことなのだと思います。

それは一種の「諦め」であり、つまりその人への「受け容れ」の姿勢でもあります。

ただし、気になっているのに放置したままにするのは「逃げ」になってしまいます。

「もういいや」と投げやりになったり、諦めたフリをするのも自分に対する「逃げ」です。

でも、その人を理解している、あるいは理解してあげたい、という真意の下にある「諦め」は「逃げ」ではありません。

「受け容れ」の中にある「諦め」なのだと思います





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勇気を出して、自己開示

こんにちは、過食症専門カウンセリング healingroom Puff の井上です。

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摂食障害の人は「自己開示」が苦手です

なかなか“本当の自分”を見せる勇気が持てません

本当の気持ちを打ち明けられない。。
本当の考えを言えない。。
本当の思いを伝えられない。。

いつも相手のことばかりを優先してしまって、譲り過ぎてしまって。。

そして、そうしているうちにいつの間にか“よくわからない人”みたいに思われてしまったり。。

これまでの私もずっと、そんな“自己開示苦手人間”でした

「何を考えているのかわからない。。」とか、「回りくどくて言いたいことがよくわからない。。」とか、よく言われていた気がします。。

私が“本当の自分”を見せられなかった理由はたぶんいくつもあって、

まずは、“本当の自分”を私自身もよく知らなかった。。

自分が本当はどうしたいのか、どんなことに何を感じているのか、私自身が自分の心を粗雑にしていたんです。。

あとは、過食嘔吐を繰り返している自分の日常が“絶対の秘密”だったから。。

そんな自分の日常のすべてに、なんとなく“闇感”みたいなものを感じていて、それを必死に隠していたのかも知れません。。

私の“本当”を知ったら、きっとみんな引いてしまう。。
私はね、みんなが思っているような人じゃないの。。
いっぱい秘密があって、ふつうに育って来たみんなに話せるようなことは何一つない。。
誰にも言えない。。
絶対見せられない。。

心のどこかに、いつもそんな気持ちがあったような気がします。。

自分がわかっていないから、“よくわからない人”になってしまう。。

隠そうとするから、回りくどくなってしまう。。

曖昧になってしまう。。

私は、そんな人間関係にいつも疲れて、行き詰まりや孤独感を感じていました。。

でも今は、“本当の自分”がわかるし、その自分を恥ずかしく思ったり、劣等感を感じることもありません

それはきっと、「自尊心」が育まれた証拠です。。

「自尊心」が育つと、病気が治るだけではなく、自己開示する勇気も持てるようになります

“本当の自分”を見せると、人間関係もずっと上質なものにグレードアップします

楽しいな。。嬉しいな。。シアワセだな。。

そんな気持ちがまた更に、「自尊心」を高めてくれます





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Appendix

プロフィール

Puff

Author:Puff
山梨県中央市の自宅で過食症専門のカウンセリングをおこなっています。

私自身が摂食障害を8年間患っていたことをきっかけに、心の病気やその治療法、カウンセリングについて深く学ぶようになりました。

このブログでは、難しい専門知識だけに偏らず、自分自身が寛解するまでに経たプロセスなどを含めて、摂食障害を治すためのヒントを発信していければと思っています。


*摂食障害に関する個人的なご質問やご相談等はお受けしておりませんのでご了承下さい。

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